無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

そして･･･


煙草の葉っぱや･･･
レシートが散乱する中･･･


先程･･･
グチャグチャに
握り潰したセイで･･･


丸まってしまった
喜多見の名刺を･･･
すぐさま･･･
発見した拓弥は･･･


テーブルから
サッと拾い上げ･･･


今一度･･･
ソファーに
腰掛けながら･･･


自分の膝で･･･
丸まった名刺のシワを
丁寧に伸ばし･･･


春斗の兄貴に
ゆっくりと手渡す･･･。


すると･･･


目を細めながら
名刺の表裏を
数回確認し･･･


無表情で･･･
スッとテーブルの上に
名刺を置いた･･･
春斗の兄貴は･･･


更に･･･
薬物入りの紙袋を･･･
こじ開け･･･


中の茶封筒から
エスとハッパを
１パケずつ取り出すと･･･


じっくりと･･･
物(ブツ)の具合を
観察しながら･･･


おもむろに口を開いた･･･。


「証拠は･･･揃ったな･･･」


正に･･･
冷酷な殺人鬼を
彷彿させる
春斗の兄貴を前に･･･


拓弥は固唾を飲み･･･


傍観するしか･･･
出来なくなっていたが･･･


そんな･･･
ピンと張り詰めた
空気の中･･･


押し黙ったまま･･･
様子を見守っていた
春斗が･･･


忽然と･･･
静かに口を開く･･･。


「兄貴･･･


拓弥のコト･･･
信じてくれて有難う･･･


これでさ･･･
皆揃って･･･
３時に屋上に行けば･･･


喜多見さん
捕まえられるし･･･


東京連合からも
破門に出来るよね･･･？


良かったな･･･！
拓弥･･･！」


すると･･･


暫く･･･
何かを考えていた様子の
春斗の兄貴が･･･


自分の坊主頭を
グリグリと
弄りながら･･･


拓弥を訝しげに
睨み付けると･･･


突然･･･


とんでもない台詞を
口にし始めた･･･。