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『幼なじみ』

第33章  救済



『み・・・美波・・・


ホントに・・・ごめんね・・・
ごめんなさい・・・


あ・・・あたし・・・


とんでもない事・・・
しちゃったんだ・・・




美波が・・・
あんなに嬉しそうに・・・


拓弥を気に入ったって・・・
話してくれて・・・


応援するって・・・
心に決めたのに・・・


拓弥に・・・
抱きつかれた時・・・


どうして・・・
引っぱたいてでも・・・


突き放さなかったんだろ・・・



美波を直ぐに
追いかけてれば・・・


こんな事態には
ならなかったじゃん・・・!




ホント・・・あたしって・・・


最低だ・・・』


美波の・・・
消えていく背中を・・・
追い掛けられず・・・


ただ呆然と・・・
その場に
立ち竦くんでいると・・・


突然・・・


今まで・・・
何とか保っていたハズの
緊張の糸が・・・


プツリと・・・
音を立てながら
切れてしまい・・・


感情を抑制する
機能までも・・・
崩壊したのか・・・


あたしは・・・
とうとう・・・


必死になって
堪えていた・・・
大粒の涙を・・・


後から後から・・・
溢れさせ・・・


ポトポトと・・・
床へこぼしてしまう・・・。


『ど・・・
どうすれば・・・良いの・・・?


誰か・・・助けて・・・』


大好きな美波が・・・


自分の元から
居なくなってしまう
恐怖感に・・・
苛まれながら・・・


壁に寄り掛かり・・・


ズルズルと・・・
踞ってしまった・・・
あたしに・・・


暫くして・・・


得も知れぬ誰かが・・・
話し掛けて来た・・・。














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