『幼なじみ』
第34章 迷走
『アアッ・・・!!
クソッ・・・
マジ・・・
いい加減にしろよッ!!
金輪際・・・
悠希に・・・
会えなくなっても・・・
イイのかよッ!!
ハァァ・・・
自分が弱すぎて・・・
ホント・・・
嫌になるよ・・・
つーか・・・
考えてても・・・
何にも・・・
変わんねーんだし・・・
今・・・俺は・・・
やるしかねぇんだよ・・・!
喜多見ッ・・・!
首洗って・・・待ってろッ!
このキチガイがッ!!』
浮かんでは・・・
消えていく・・・
一抹の不安を・・・
どうにか・・・
漸く拭い去り・・・
無駄に・・・
勢いづいたまま・・・
一階の・・・
エントランス付近に・・・
到着した拓弥は・・・
確実に・・・
酔っ払っているで
あろう・・・
血気盛んに・・・
出入り口付近を
行き交う・・・
派手な輩たちを横目に・・・
少しばかりの・・・
冷静さを・・・
取り戻しつつ・・・
今日最初に・・・
裏口から忍び込んだ・・・
スタッフ専用の
通路に続く・・・
金色の重たい扉の・・・
ドアノブに
手を掛け・・・
誰にも・・・
見られないよう・・・
ゆっくりと・・・
引き開ける・・・。
そして・・・
自分が中へ・・・
入れるだけの・・・
スペースを・・・
何とか確保し・・・
即座に・・・
その隙間から・・・
スルリと・・・
通路内へ・・・
体をねじ込むと・・・
手に汗を握りながら・・・
キョロキョロと・・・
辺りを・・・
再確認した・・・。