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『幼なじみ』

第35章  威嚇



『何・・・ダ・・・テメ・・・ェ・・・』


鈍い痛みに
翻弄されながら・・・


未だ・・・
まともに・・・
声すら出せず・・・


苦悶の表情を
浮かべる・・・
拓弥に向かって・・・


興奮した面持ちの・・・


青臭い・・・
ヤンキー風体の・・・
その少年が・・・


これでもかと・・・
言わんばかりに
目を見開き・・・


角材をギュッと・・・
握り締めたまま・・・


息づかいも
荒々しく喋り出す・・・。


「ハァ・・・


ハァ・・・


オッ・・・オマエ・・・
た・・・拓弥・・・ダロッ・・・?!




ハァ・・・


レッ・・・例のブツ・・・


持って・・・


キッ・・・
来たの・・・かよッ?!」


自分の・・・
奇襲攻撃で・・・
悶え苦しむ・・・


拓弥の姿を
目の当たりにし・・・


流石に・・・
動揺しているで
あろう・・・


その少年は・・・


小刻みに・・・
プルプルと
震えながら・・・


冷や汗で・・・
顔面を・・・
水浸しにし・・・


キョロキョロと
挙動不審に・・・
辺りを見回している・・・。


そんな少年を・・・


暫くの間・・・
下から
見上げていると・・・


漸く・・・
ハッキリしかけた
拓弥の意識が・・・


自分の・・・
置かれている
この危険な状況を・・・


どうにか・・・
認識させようと・・・


脳神経を
ピキピキと
働かせ始め・・・


おぼろ気な記憶を・・・
紡ぐように・・・
フラッシュバック
させて行き・・・


更には・・・


自分を冷静に・・・
客観視出来る・・・


まともな・・・
精神状態にまで・・・


拓弥を・・・
猛スピードで
導いて行った・・・。
















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