
『幼なじみ』
第35章 威嚇
「オ・・・オイッ・・・!
聞いてんのかよッ・・・!
テ・・・テメェ・・・!!
そ・・・その紙袋・・・
ブツじゃ・・・ねーのか・・・?
イイから・・・
とっとと・・・
そのブツ・・・
こっちに渡せよッ・・・!!
ッ・・・ナンだよッ・・・?
まだ・・・
痛い目・・・
遭いたいのかッ・・・?!
な・・・何とか・・・
言ったら・・・
どーなんだよッ・・・!!
ク・・・
クソヤローッ!!!」
漸く・・・
拓弥の
持っている・・・
薬物入りの
紙袋に・・・
気付いたのだろう・・・
動揺したまま・・・
汚い言葉を
並べ立て・・・
震えた声で
噛み付いて来る・・・
少年に向かって・・・
何か言えよと・・・
言われても・・・
腹を殴って・・・
声を出せない
状態にしたのは・・・
そちらサンでしょ・・・?
と・・・
逆に・・・
襲撃されたお陰で・・・
多少・・・
開き直った
拓弥の頭が・・・
淡々と・・・
口応えをブチかます・・・。
そして・・・
徐々に・・・
痛みが和らぐ中・・・
以前・・・
ボクシングで・・・
多少は・・・
鍛え上げていた
拓弥は・・・
この程度の・・・
一対一の・・・
喧嘩のやり口なら・・・
これ以上・・・
絶対に・・・
殺られないと・・・
的確に判断し・・・
とかく・・・
焦るコトも無く・・・
おもむろに・・・
ゆっくり
立ち上がると・・・
今一度・・・
薬物入りの紙袋を・・・
しっかり右手に・・・
持ち直しながら・・・
重い口を・・・
静かに開いた・・・。
