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『幼なじみ』

第36章  冷徹



『お・・・おい・・・サリー・・・


お前・・・


き・・・気は確かかよ・・・?



さ・・・さっきは・・・


殺られちゃえば良い・・・
なんて・・・


スンゲー
無責任なコト・・・
思ったりして・・・


わ・・・悪かったよ・・・





そ・・・そんな所で・・・
風に当たって・・・


黄昏たい気持ちも・・・


分からなくは・・・
ないけどさァ・・・




とりあえず・・・


スンゲー・・・
危なそうだし・・・


ひ・・・一先ず・・・
こっちに戻ってさ・・・


土下座でも・・・
何でもして・・・


許して・・・
もらっちゃえよ・・・


なッ・・・?


もしかしたら・・・
一発くらいは・・・


殴られっかも・・・
しれねーけど・・・


じ・・・自殺するよりは・・・


痛く・・・ないんじゃね・・・?』


今まさに・・・
命の危険に・・・
晒されている・・・


自ら死を・・・
選んでしまった様子の
少年サリーの背中を・・・


冷や汗をダラダラ
流した顔で
見つめながら・・・


必死になって
心の中で宥めるも・・・


これ以上の・・・
放置プレイは・・・
流石にヤバイと・・・
焦った拓弥が・・・


ゴクリと生唾を飲み・・・


とにかく・・・
サリーを助けようと・・・


無我夢中で・・・
走り出そうとした・・・


その瞬間・・・


両手をブンブンと・・・
勢い良く・・・
振り回し始めた
サリーが・・・


思いっ切り・・・
空へ向かって・・・
ジャンプしたかと
思うと・・・


ゾッとし・・・
動きを止めた・・・
拓弥をヨソに・・・


なんと・・・
1メートルは・・・
確実に離れている・・・


ほぼ真っ暗な・・・
隣の雑居ビルの屋上の
一番際に・・・


まんまと・・・
綺麗に・・・
跳び移ってしまった・・・。
















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