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『幼なじみ』

第38章  混乱



そんな・・・
薬物に取り憑かれた
喜多見の殺気を・・・


グロッキーに
なりながらも・・・


透かさず・・・
感じ取った拓弥は・・・


喜多見の・・・
甘い言葉に・・・
乗せられて堪るかと・・・


威嚇するように・・・


胃液で・・・
酸っぱくなった・・・
口の中から・・・


大量のツバを・・・
思い切り
地面に吐き出し・・・


未だ・・・
ムカムカする胃と・・・
大切な・・・
薬物入りの紙袋を・・・


慈しむように
抱えながら・・・


必死になって・・・
後退りを試みる・・・。


『クソッ・・・


き・・・喜多見ッ・・・


舐めやがって・・・!




やっぱ・・・あんた・・・




あ・・・悪魔だ・・・よ・・・



俺のこと・・・
羽目てんのは・・・




百も承知だッつーの・・・!






アー・・・チキショー・・・


俺も・・・今更・・・


春斗の兄貴に
ビビったところで・・・


どーにも・・・
ならねーんだし・・・





こんな・・・
情けねー自分・・・
晒したまんま・・・


全てが・・・
終わっちまって・・・


恥ずかしくねーのかよッ!!




お・・・おいッ!


何か・・・
良い策はねーかッ?!




し・・・しっかりしろッ!!』


ジワジワと・・・
近付いてくる・・・


喜多見との距離を・・・
一定に保ちつつ・・・


どうにか・・・
打開策を・・・
見つけようと・・・


がむしゃらに・・・
頭を働かせた拓弥が・・・


半ば・・・
ヤケクソな思いで・・・
顔を上げ・・・


喜多見の目を・・・
キッと睨み付けた・・・


その瞬間・・・


ふと・・・
拓弥の頭に・・・


絶対に・・・
避けて通っては
ならない・・・


とある・・・
重要な件(くだり)が
浮かび上がった・・・。
















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