
『幼なじみ』
第43章 震撼
『一体・・・
ど・・・どうゆうこと・・・?
【キタミ】って・・・
クラブで会った・・・
あの【喜多見】が・・・
拓弥に・・・
手を下したっていうの・・・?
そういえば・・・
セキュリティ・・・
東京連合に・・・
入れてくれるか・・・
聞いてたし・・・
喜多見はやっぱり・・・
東京連合の人間なの・・・?
つまり・・・
これが事実だとすると・・・
さっき・・・
セキュリティが
警察に説明してた・・・
拓弥が暴れてた話は・・・
全部デッチ上げで・・・
東京連合に
入りたいが為に・・・
嘘並べて・・・
あの喜多見の・・・
片棒担いだって事なんだ・・・!
ヒ・・・ヒドイよ・・・
拓弥を・・・
クスリやってる・・・
頭おかしい人間に・・・
仕立てあげて・・・
悪者にして・・・
自分たちは・・・
正当防衛唱えて・・・
ほんと・・・
悪魔じゃん・・・!!
あ・・・あたし・・・
喜多見だけは・・・
絶対・・・許さない・・・
なにがなんでも・・・
拓弥は・・・
悪くないって・・・
証拠見つけて・・・
警察に全部・・・
話してやるから・・・!!』
動揺しながらも・・・
女の勘を働かせ・・・
セキュリティと・・・
電話で話してる男は・・・
あの喜多見なんだと・・・
見事なまでに・・・
確信したあたしが・・・
喜多見に・・・
多大なる復讐を
誓いながら・・・
今一度・・・
セキュリティの様子を
うかがうべく・・・
勢いよく・・・
立ち上がった・・・
その瞬間・・・
先ほど・・・
一気に飲み干した・・・
未だ握っていた・・・
コーヒーの空き缶を・・・
迂闊にも・・・
まんまと手から
離してしまい・・・
咄嗟に・・・
しゃがみこんだ・・・
あたしをヨソに・・・
カランカランと・・・
無情にも・・・
階段を転がり落ちて行く
その乾いた音に・・・
当然の如く・・・
気づいたのだろう・・・
公衆電話の前で・・・
何やら佇んでいた
セキュリティが・・・
こちらに向かって・・・
あたかも・・・
探りを入れるような
低いトーンで・・・
声を掛けて来た・・・。
