『幼なじみ』
第11章 嫌悪
そして・・・
拓弥は・・・
暫く・・・
自分の幼少時代を
懐かしんでみる・・・。
『そういや親父・・・
目一杯の・・・
愛情と金・・・
惜しまず注いでくれて・・・
結構可愛がって
くれたよな・・・
つか・・・
いつからお袋に・・・
暴力振るうように
なったんだ・・・?
ヨソに
女作った挙げ句・・・
そのうち・・・
家に全然・・・
寄り付かなくなってよ・・・
マジ・・・最悪だな・・・』
そんな・・・
忌々しい父親の
男の部分に・・・
激しい嫌悪感を
露にした拓弥は・・・
中学の頃の
優しくて明るい
スポーツマンから・・・
徐々に
足を踏み外し・・・
今現在・・・
投げ槍な生活を
送る事すら全て・・・
いつの間にか・・・
浮気を重ねる
父親のセイにした・・・。
すると・・・
ボロボロになった
母親を・・・
更にボロ雑巾のように
無残に棄てて行く・・・
鬼のような
父親の姿が・・・
脳裏に・・・
浮かんで来てしまい・・・
余りにも・・・
切なくなり・・・
煙草に火を付け・・・
思い出す行為を
止めてみるが・・・
しかし・・・
いくら・・・
父親を嫌っても・・・
蛙の子は蛙で・・・
自分が父親と同じく・・・
温厚な部分と
狂気な部分が・・・
混同された人格だと
気付いている拓弥は・・・
いつしか
自分が興奮した際・・・
制御出来ない・・・
父親のような
狂った輩に
なってしまうのかと・・・
考えると・・・
凄まじい恐怖心に
苛まれるより
他なかった・・・。