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『幼なじみ』

第13章  共有



すると・・・
ルイ君は・・・


高そうな銀の燭台が・・・


これでもかと
置かれている
ダイニングテーブルを・・・
コンコンと叩き・・・


お手伝いさんが
部屋に入ってくると・・・


「夕飯二人分・・・
急いでね・・・。」


と・・・
どこかの石油王の
息子かと・・・
勘違いさせる程・・・


厳かに呟いている・・・。


こんな・・・
海外セレブのような・・・


まさに・・・
ドラマのような生活を・・・


当たり前のように送る
ルイ君は・・・


先祖代々から続く
開業医の息子だ・・・。


母親は・・・
早くに
他界してしまった為・・・


忙しい
父親に代わり・・・


お手伝いさんが
母親の代役を
こなしているようだが・・・


かなり甘やかされ・・・
今に至っている・・・。


拓弥が・・・
驚いている間もなく・・・


フレンチの
フルコースが
次々運ばれて来るが・・・


余りにも綺麗に・・・
テーブルマナーをこなす
ルイ君を見て・・・


やっぱ・・・
ボンボンなんだなぁ・・・
と・・・改めて感心し・・・


そして・・・


『俺が此処の
息子だったら・・・


非行にも走らず・・・
真面目に
医者目指すっしょ・・・』


と・・・
あり得もしない
妄想を・・・
膨らませた拓弥は・・・


「いっぱい食べてね~」


と・・・
明るく勧めてくる
ルイ君の声に従い・・・


食べ慣れない
フルコースを・・・
ガツガツと
食べ進めた・・・。
















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