『幼なじみ』
第13章 共有
暫く・・・
二人の間に・・・
沈黙が流れる中・・・
何かを・・・
決意した様子の
拓弥が・・・
真剣な面持ちで・・・
口を開く・・・。
「ルイ君・・・?
イベ終わったら・・・
マジで・・・
いっぱい・・・
遊びましょッ・・・!
代々木公園で・・・
ルイ君の得意な
スケボーやったり・・・
壁に・・・
グラフィティ
描いたり・・・
とにかく俺・・・
ルイ君と・・・
普通に・・・
遊びたいんすよ!」
責任感という
見えない力に
背中を押された
拓弥は・・・
ルイ君が・・・
淋しくて・・・
薬物に手を
出さないよう・・・
沢山会って・・・
一緒に・・・
遊んであげようと
心に決める・・・。
ここまで・・・
薬物に・・・
依存している人間を・・・
更正させるのは・・・
至難の技だと
いう事を・・・
薬物の面白さと
怖さの両方を
知っている拓弥は・・・
百も・・・
承知していたが・・・
これ以上・・・
大好きなルイ君が・・・
薬物で・・・
壊れていく様を・・・
絶対に見たくない為・・・
公正させるぞ・・・
とばかりに・・・
気合いを入れ・・・
更には・・・
人に対する・・・
優しい想いに
気付かせてくれた・・・
ルイ君の母親に・・・
『有難うございました』
と・・・
心から感謝し・・・
ルイ君に向かって
満面の笑みを
浮かべてみる・・・。
すると・・・
ルイ君も・・・
真剣に・・・
自分に向かって話す
拓弥の表情から・・・
嘘ではない・・・
真の優しさを
感じ取ったのか・・・
心の底から
笑顔を浮かべると・・・
「拓弥の分も・・・
スケボー・・・
用意しとくから・・・
代々木公園・・・
一緒に行こうね・・・!」
と・・・
元気に語り掛け・・・
拓弥を真似・・・
男らしく・・・
親指を立てて見せた・・・。