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『幼なじみ』

第14章  予兆



すると・・・
中には・・・


ガムテープで・・・


厳重に
グルグル巻きに
封がしてある・・・


茶封筒が
入っており・・・


無言のまま・・・
茶封筒をそっと
取り出した拓弥は・・・


固唾を
飲んで見守る
ルイ君に・・・


手提げ袋だけを
そっと手渡す・・・。


ビリッ・・・
ビリッ・・・と・・・


茶封筒の・・・
封を破くと・・・


そこには・・・


透明なビニールの・・・
小さめのパケに
詰められた・・・


覚醒剤と
マリファナが・・・


数袋ずつ綺麗に
小分けされ・・・
ギッシリと
並んでいた・・・。


ゾクゾクする
気持ちを押さえ・・・


一個一個・・・
眺めるように
手に取り・・・


丁寧に・・・
パケの数を
数えて行く・・・。


薬物の質と量に
ウルサイ拓弥は・・・


車内から
持ち出してきた
懐中電灯で・・・


一つずつ・・・
パケの中身を
照らし出し・・・


じっくりと・・・
良質かどうか
見極め・・・


更には・・・
パケを掌に乗せ・・・


紙風船のように・・・
ポンポンと上空に
数回飛ばしながら・・・


グラム数を確認し・・・


そしてまた
一つずつ・・・


茶封筒に・・・
そっと戻して行く・・・。


拓弥は・・・


そんな作業を
気が済むまで・・・
延々と繰り返した・・・。


暫くして・・・


全て・・・
納得できる物(ブツ)
だったのであろう・・・。


拓弥に・・・
今まで・・・


味わった事の無い
大きな安堵感が・・・
一気に押し寄せる・・・。


「ルイ君ッ!


ヤクの質も量も・・・
バッチリっす!!


マジ有難う・・・
マジ感謝っすよ・・・!!」


頬を赤らめ・・・
感嘆の声を
挙げた拓弥は・・・


感極まり・・・
嬉し涙を浮かべると・・・


ずっと・・・
静かに・・・
見守ってくれていた
ルイ君に・・・


そのまま・・・
思い切り強く
抱き付いた・・・。
















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