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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第3章 結ばれる

「夢のような幸運が舞い降りてきたぞ。百花、そなたに国王殿下からご寝所に召されたいと思し召しがあった」
「え―」
 刹那、百花の瞳が一杯に見開かれた。
「何ともはや、ありがたき思し召しだ。この宮から殿下のおめがねにかない、お情けを賜る女官が出るとは。尚宮である私もお陰で鼻が高い。百花、この上は殿下の御心をしっかと掴み、一日も早くお世継ぎをお生み奉ねばならぬ」
 まだ寝所に召される前から早くも王の胤を宿す話などされては、たまらない。それに、百花はこの話を受けるつもりはさらさらないのだ。

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