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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第4章 愛撫

「良いから、言うとおりにしろ」
 王の声音は冷え切っていて、いっそ酷薄ともいえた。
「いやです―、いや」
 夢中で首を振って後退るも、荷物を抱え上げるように足裏を掬い上げられ、褥に放られた。
 裏返しにされた瞬間、視界が反転する。
「止めて、止めてっ」
 百花はうつ伏せになりながらも、這って後方に逃れようと試みたが、逃れる暇もなく王の逞しい身体が重なってきた。

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