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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第4章 愛撫

 王は百花より二歳違いではあるが、何しろ既に六人の側室を持っている。初めて男を受け容れる百花とは違い、女の身体をかなり知っているのだ。
 たった三日で、彼は百花の弱点を掴んでしまった。どこを責めれば良いかを熟知し、百花が反応を示せば、そこばかり突いてくる。
 百花は必死に持ち堪えた。それも、王には予想外であったらしい。何も知らない初な娘など、幾度か閨を共にして身体を重ねれば、容易く陥落すると楽観していた。身体が馴れてくれば、心も次第に靡いてくる―、女体とはそういうものだと高を括っていた節があった。

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