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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第4章 愛撫

 それからも、百花はけして堕ちなかった。王がどれほど烈しく責め立てても、酷い抱き方をしてみても、唇を噛みしめて堪え続けた。
 一向に靡かぬ女に王は焦燥を募らせ、百花への執着は更に度を超した、常軌を逸したものになってゆく。
 初めて寝所に召してからみ月が経っても、百花は閨で我を手放さず、それ以外でも彼女が王に微笑みかけることはなかった。
 そんなある日のことである。
 百花は大殿の廊下拭きをしていた。今はもう殆ど日課と化した感がある。百花が王の愛妾という立場にありながら、仕事を続けることについて、王は特に口出しはしない。

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