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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第6章 鷺草~真実の愛~

 最初から所詮、見込みのない闘いであったのかもしれない。そのことに気付かなかった自分の幼さ、愚かさを百花は今、思い知らされた。
 折角、王への真実の想いに気付いたというのに、こんなことでは、また振り出しに戻ってしまったに等しい。
 かつての朋輩たちの羨望のまなざしを浴びながら、こんな茶番は一刻も早く終わって欲しいと思った百花であった。

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