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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第6章 鷺草~真実の愛~

 いや、正直に言えば、百花は知るのが怖かった。王への恋心を認めてしまったら、自分は夢を諦めなければならないから。役付きの尚宮になって、楊尚宮のように皆から慕われるような監察尚宮にはなれなくなってしまうと、怖れたのだ。
 夢とは何だろう? 好きな男を諦めてまで、追いかけるべきもの? 
 それとも、自分の夢は大好きな男の傍で生きてゆくこと?

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