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甘すぎて気絶

第7章 体育教師の恋


次の日、あのカップルは
俺の元に詫びの品としてか
唐揚げ弁当を持って謝りに来た。


「仙ちゃん、ほんっと、もうしないから…!」

土下座しそうな勢いな2人を
唐揚げ弁当を頬張りながらなだめる。

「まぁ、別に何も言うつもりはないけどな。
教室はやべーからもうすんなよ。」

笑って追い返すとホッとした表情の二人。

ここは教師として注意すべきところだろうが
ちょっとめんどくせぇから見逃すことにした。

「仙崎先生、何かあったんですか?」

案の定他の先生に聞かれたが
軽くかわして授業に向かう。

今日はB組で保健体育か…。

あの二人はさっきの弁当でチャラとして。
遠藤もいるんだよな、とふと考えた。

いや、いるからって何かあるわけじゃねぇけど。


ガラッと扉をあけてB組に入る。
委員長が始業の挨拶の号令をかけた。

窓側の前から2番目の席の遠藤と目が合った。
…まぁ、昨日あんなことがあったしな。
軽く目配せし、授業に入った。

今日の授業はなんとまぁグッドタイミング
性教育か。

例の二人はそれはそれは真剣に授業を受けている。
ちらり、と遠藤をみると意外にも。
こいつもちゃんと授業を聞いているようだ。

今日の内容は主に男性器の仕組みと避妊について。

時々冷やかすようなお調子者の男子もいるが
テストに出るぞ、の一言で一気に静かになる。

ー キーンコーン カーンコーン ー

終業のチャイムがなり一斉に騒がしくなる。
授業の締めくくりとして小テストの範囲と
分からない事は質問しに来い、とだけ言い残して
B組を出た。

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