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甘すぎて気絶

第7章 体育教師の恋



教官室のドアを開けると
他の先生は帰ったようで誰もいない。

クンクン、と匂いを嗅ぎながら辺りを見回し
へぇーとかふぉーとか変な声をだす遠藤。

本当に犬のような仕草にまた笑みがこぼれた。

自分の机に椅子を出して座るように促すと
しずしずと座り教科書を広げる遠藤。

どこがわからないか、聞いてみると
遠藤の口から衝撃の一言が。



「センセ、避妊て何??」

「っは??」

思わず間抜けな声が出た。

遠藤は至って真剣な眼差しで、
どうやら本当に知らないらしい。

いやいや、お前そのナリで知らねぇって…。

俺が心底驚いてるのがわかったようで
すこし気まずそうに遠藤が口を開いた。

「ははっ。驚いた?よね。
あたし、こう見えてそういうのは疎くて…。
今日の授業の男性器の仕組みは分かったけど
避妊についてはサラッとしか書いてなくて
センセも大事だぞ、しか、言ってなかったから…」

いや、真剣に授業聞いてたのは
めちゃくちゃ偉いけど…

まじか。こんな派手な格好してて
中身は処女ってか。

いや、だからって俺には関係ないんだけど。

動揺しつつも避妊について
噛み砕いて教えると、
急に顔を赤くする遠藤…。

「えっ、待って。
じゃあ昨日の教室でのことって……
つまり、その、その…えっちなこと、してたの…?」

ぼふっと湯気が出そうなくらいの赤面。
おいおい。わかってなかったのかよ……

「ただイチャイチャしてただけかと…」

モゴモゴ喋りながら教科書で顔を隠しいる姿を見ると
生徒に抱いてはいけないような感情がわいてくる。

あぶねーあぶねー…。
天然って、危険だ…。

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