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甘すぎて気絶

第8章 スーパーヤギヌマ



最後のお客さんも帰って
あたしたち従業員も帰り支度をして裏口からでた

「今日も疲れたわねぇ〜〜!
明日私お休みもらってるの!
息子の部活の試合でねぇ〜〜
アイちゃん、ごめんねぇ〜〜!」

パートさんの村上さんは中学生の息子さんが
サッカーの強い学校のようで
週末は大会や練習試合で忙しいみたい

「いいえっ!気をつけて応援してきて下さいね!」

県外への合宿とかもあるみたいで
なんだか大変そう

「アイちゃん、帰り道気をつけてね〜〜」

はーい、と返事をして上り坂を歩く。
大学の近くにアパートを借りて、
近所のスーパーでアルバイト。

あたしの行動範囲せまっ、なんて
たまに思ったりもするけど
この街が好きだから気に入ってたりもする。




次の日のバイトはレジ打ちの達人の
村上さんがいない分ちょっとだけ大変だったけど
いつも通り時間が過ぎていった。

あの作業着のお兄さんも
いつも通り半額のお弁当を買って行った

きょうは焼肉弁当が残ってたか…!
スタミナつくもの食べないとね!!

よかったね、なんて心の中で思いながら
商品を袋に入れて手渡した。

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