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甘すぎて気絶

第6章 オオカミさんとウサギちゃん


仕事は好き。でも、できない


自分のなかでの葛藤で一時期本気で辞職を考えたけれど
入社してすぐお世話になった先輩から頂いた、
神崎なら絶対できる!の文字が書かれたメモ紙に勇気を貰ってなんとか今日まで続いてる



でも最近中年課長のセクハラ紛いの二人きりの残業にすごく嫌気がさしてきていて
このままここにいていいのかな、なんて考えてる



「真琴!真琴!見て!」

パソコンと格闘していると
急に柚葉に腕を引っ張られた


「んー‥ね、今いいとこ‥」



今はそんな暇ない、と伝えるが柚葉はお構いなしにあたしの二の腕を叩く


「真琴!みて!!!!やばい!!」


あまりにもしつこい柚葉にあたしが折れた

「もー!なに!?」


「黒澤先輩がいる!!」


柚葉の視線の先を辿ると
庶務課の入り口で課長と話す黒澤先輩の姿。



なあんだ、とパソコンに視線を戻すが柚葉に横から話しかけられて集中できない


「あの!営業課の黒澤先輩だよ!?
きゃー!めったに会えないよ!
あたしラッキーかも!!」



柚葉が騒ぐ黒澤先輩とは
営業課勤務のイケメンで
多分会社1モテる先輩。

もちろんあたしは関わりが無いし話したこともない


柚葉が言うには黒澤先輩と並ぶくらいのイケメンがもう一人いて、
名前は‥なんて言ったかな‥
し‥‥し‥‥‥渋柿‥‥?



「はああんっ超イケメン‥!
渋谷先輩は一緒じゃないのかな〜っ」


あ、そうそうしぶたに先輩!

怒られてばかりのあたしは
書類のことで頭がいっぱいで
イケメンの先輩のことを考えられない

そんな感じでこの2年過ごしてきた

あたしなかなか女捨ててるなあ‥




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