
甘すぎて気絶
第6章 オオカミさんとウサギちゃん
先輩への気持ちがはっきり分からないまままた数日が過ぎた。
相変わらず毎日先輩と残業しては
送ってもらう生活が続いている
「ねぇ真琴、あたし今日お昼ないから社食いかない?」
今日は柚葉に誘われて久々に社食でご飯を食べる
あいている席に座るとあたし達の近くに黒澤先輩と渋谷先輩が座っていることに気づいた
「ぎゃ!ラッキー!イケメンみながらご飯なんてツイてる」
柚葉は相変わらず先輩のおっかけをしている
渋谷先輩派らしいけど。
柚葉につられて思わず先輩達の席を見やると
ぱちりと黒澤先輩と目が合ってしまいあたしはゆっくり視線を逸らした
「渋谷先輩は笑顔が可愛くて!
誰にでも分け隔て無く接してくれる超優男なんだよ!!」
柚葉に視線を戻すと渋谷先輩について語りだし口の端のご飯粒に気づかないほど熱く語り出したので軽く流しながらB定食を頬張る
「ねえっ聞いてるー?
せっかくあたしが渋谷先輩の魅力について教えてあげてるのに!」
頬を膨らませながらあたしを叱る柚葉を、かわいいなあ、なんて考えながらみていたら
つい。つい口が滑った。
「黒澤先輩はどんなひと?」
