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黄色い恋 ~kazunari ninomiya~

第2章 ご指名






「えー、ということで、今日からこのクラスが1年共に過ごす仲間となるので―」


担任の先生の話をぼんやり聞きながら隣の列の斜め前の席をうっとり見つめるあたし。


麗(櫻井くん…、かっこいいなぁ…)


あたしは『黄野原』、櫻井くんは『櫻井』で新学期の始め、出席番号で割り当てられた席は授業にあまりにも集中できない席。

麗(こんなの……櫻井くん見ないで何見るのよ……///)


やだ、あたし変態…。


HRも終わってあたしは大きく伸びをする。

……あー、あの人。

誰だったんだろー…。


確か、『責任』とか言ってたよね…?

やだなー…。

お金とか請求されないよね?!

いや、別に弁償とかだったらいいんだけど、いついつまでに何万持ってこい!

とか、言われたらどーしよー…。


あの人なら言いそう…。

お金とか好きそうだし。←


麗「もう…ほんと最悪……」

「何が最悪?」

突然声をかけられてあたしは机に突っ伏していた体を起こして声のほうを向く。

麗「さっ櫻井くん…!」

うそー!

なにこのどっきりサプライズみたいな!


やっやばいやばい!

あたし今ちゃんとしてるよね?!


翔「なんか、嘆いてたよね?(笑)」

麗「あ、っな、なんにもないんだよ?!あたしが…悪いことだし…!(笑)」


突然の櫻井くんにあたしはしどろもどろ。

櫻井くんはそんなあたしを見て、くすっと笑った。

麗(っわ!かわいい……///)

こんな……顔もするんだ…。


翔「黄野原さん面白いね(笑)」

麗「へっ!」

なっなにが面白いのでしょうか…?

翔「あー、こんなんなら1年のときもっと話してればよかったね(笑)」


……そう。

あたしは意識するがあまり、
櫻井くんと会話らしい会話をしたことがなかった。


……だけど、今こうして櫻井くんが言ってくれた言葉にこんなにもあたしは上気してる…。


麗「っそっそうだね!今年も…よろしくね!」

翔「(笑)。ん!んじゃあーこれで俺ら正式に友達な!」

…友達。


麗「うっうん!」

嬉しすぎるよー!

櫻井くんと…。

友達!!

あたしやっぱり今日は勘が優れてるのかも♪



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