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黄色い恋 ~kazunari ninomiya~

第2章 ご指名





麗「あんたねぇ!それが女のコに対する態度?!扱いが雑なのよ!」


あたしはキッ!と睨み返してそう言った。

どーだ!言ってやった!


和「…うるせぇ、お前なんか女じゃねぇよ」

……………………はい?


麗「……、」

あたしはフルフルと震えながら両手を強く握った。


桜「れ、麗菜ぁ…?」


桜が恐る恐るあたしを呼んでる。

でも、あたしはもう止まらない。


勢いよく二宮を睨んで口をあけた時。


ー『グイっ!』


二宮はあたしの腕を掴んで強く自分の方に引いた。

麗「きゃっ!」


勢い余ってあたしはそいつの胸へダイブ!

や!なっなにこれ!


麗「はっ離してよ!」


和「帰るぞ」


そいつはそれだけ言うとあたしの席に掛かっていたカバンを掴み取って、あたしの腕を掴んだまま歩き出した。


あたしは突然のことで何も言えない。


ただ、周りからは女のコたちの

『きゃー!』

とか、

『やだー!』


とか言う声が聞こえてた。



ーーーーーーーー


麗「ちょっ、ちょっと!」


しばらく歩いてあたしは我に返った。


二宮の腕を振り払って立ち止まる。


和「……あ?」


麗「なに…、すんのよ…!あたしはあんたなんかと、帰んな…、」


和「責任」


途中で遮られて二宮はそう言った。

麗「は?」

和「責任、とってもらうっつったよな」


言った。

言ったけどあれはこいつが勝手に!


和「俺の言うこと聞いてもらう、からな」

……


な ん て ?


麗「……………………はい?」


あたしは言葉の意味が分からないでいた。

和「俺の言ったことはなんでも聞くの」


あのアイドル並みならぬ笑顔でそう言う。


麗「絶対いや!!」







あたし、黄野原 麗菜。


今年『も』いい年に……………………


なりそう?





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