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飴と鞭の使い方

第6章 快楽

「体の調子はどうだ?今日は昨日の続きをやる。服脱いでうつ伏せになれ」

昨夜の事がフラッシュバックし、羞恥が一気に込み上げ思わず固まってしまう。

成り行き上という形の方が精神的に楽だったような気さえする。

契約を解除出来ないものかと交渉してみようとした。今ならまだ間に合うと。

が…

「あ、それから借金はもう返済したから心配しなくていい」

俺は目を見開いた。あの額をか?

「頑張ってる子にはご褒美をやらないとな」
知的な顔をニンマリと歪めて笑う。


すでに自分の性格は読まれている…。
と思った。
実はこっそり抜け出そうと考えていた。
しかし、これではもう逃げようがない。

雪那に借りを作ってしまったのだから…


「…ありがとう…ございます」


本当に律義な奴だな。これから自分がどうなるか分かっててお礼か…

まったくもって面白い。

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