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飴と鞭の使い方

第7章 選択

唖然とする俺。手の拘束を解かれても動けない。
まだ寝てるんじゃないかと思うほど現実離れした光景。

「なんだ全部で遊びたいのか?欲張りな奴だな」
「違ぇよ!んなわけあるか!」

「優柔不断だなぁ。やっぱり俺が決めてやろう」
雪那の手がスッと伸ばされる。

「決めた!」

玩具に触れるか触れないかのタイミングで反射的に声が出た。

つまらない。と言いたげな視線がこちらに向けられる。

ハァと溜め息をつき悔しそうに手を引っ込め、どうぞ。という風な仕草をする。


「こ…これにする」

機嫌伺いでもするように恐る恐る手を伸ばし、掴んだものを上に持ち上げる。

雪那はそれを受け取り、獲物が掛かったと言わんばかりにニヤリと笑った。

「ゆっくり楽しもうな」

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