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飴と鞭の使い方

第7章 選択

「こ、これにする」

瑠架が選んだのはやっぱり獣の調教に使用する鞭だった。

他の2つに比べれば抵抗は少なかったのだろう。

だが、俺がそんな逃げ道みたいなものを用意するはずがない。

「本当にこれで良いのか?」

「俺はお前と違って変態じゃないんでね!」

顔を赤らめながらも残りの玩具を見ないようにしている様がなんとも加虐心を煽る。

「そう卑屈になるな。大丈夫。素質は十分にある」

「そういうことじゃ…」
「快感より苦痛を求める奴なんてそうはいないからな」

「だからそうじゃ…」

「時間はあるからゆっくり楽しもう」

瑠架の髪をワシャワシャと撫で部屋から出て行った。


「俺の話を聞け~!」

虚しくもドアがパタンと閉まる音に遮断された。

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