テキストサイズ

ホストに恋

第19章 19


いつしか拓哉わ瑠衣の腕の中で泣きつかれ眠っていた
ベッドに寝かせ、しばらく頭を撫でオデコにキスをおとす

「しばらく休めよタクヤ…」

部屋を見渡す。

狭い部屋だな…でも、拓哉の匂い。

ふと、床に落ちている写真立てを手にとる優しく笑う拓哉とその隣で幸せそうに寄り添う女…

「タクヤ…もう忘れろ」




「ん…」

拓哉が目を覚ます

いい匂い

キッチンに歩く

かちゃ

「タクヤ!!起きたか!!」

「翔太…」

「グラタン作った…一緒食おうぜ」

「さんきゅ。」

イスに座り拓哉が瑠衣を見る

ニコッと微笑む瑠衣

「さ!!食べよ」

「いただきます」

「あっちぃぃ…!!」

拓哉がスプーンをおとす…

「タクヤ!!大丈夫!!」

水を渡す

勢いよく飲み干す

「タクヤ…ひょっとして猫舌…!?」

「悪いかょ…」

「可愛いなお前わ」

「うっさい。はずいだろ」

「仕方ないな…食べさしてやる…口あけよ」

瑠衣がフーフーして拓哉に近づける

「いいよ…自分でやるよ」

「だめだ!!口あくまで食わせねーぞ」

「ったく…」

仕方なく開ける

パク

「旨い?」

「うん、翔太…料理できんだ?」

「アネキが作ってんの毎日見てっからな」

片付けを終わらせ
瑠衣が帰る用意をした

「余ったやつ冷凍にしたから、チンして食えよ」

立ち上がる瑠衣の裾を掴む

…俺何してんだろ

「タクヤ、どした…」

「まだ帰らないで…」

俺…何言ってんの、

俺…




俺…






俺……








好きなのかも







ぎゅ…

瑠衣が抱きしめる

「タクヤ……わかった。一緒にいてやる」

「翔太…俺…」

口をふさぐ瑠衣

「今タクヤ傷心中だろ…だから弱くなってんだ、俺が今タクヤを抱いても、何も変わらないよ…余計つらくなると思う、それに俺も傷つく」

「そか…だよな、ごめんな…帰れよ」

「帰らないよ」

「え…」

「今タクヤを一人にわしておけない。だから一緒にいてやる、何もしない」

拓哉わ、泣きそうに瑠衣を見つめた

ぎゅ…

瑠衣が拓哉を抱きしめる

ストーリーメニュー

TOPTOPへ