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エンドレス

第19章 愛してる

「かおちゃん・・ごめんね・・ごめんなさい・・」

久美も涙をこぼして謝るしかなかった。

「愛するひとが誰かに抱かれてるって・・想像以上にきついね・・・ゆうべ紗耶香さんの話しをした時、くみネェも同じ思いだったんだね・・・」

「・・かおちゃんの話しは、過去の事だもの・・全然違うよ・・」

「・・・」

「また・・またかおちゃんが、居なくなっちゃうなんてやだよ・・・ここに来るまで、怖かった・・どこにも居ないんだもの・・・あの日みたいな思いはもうしたくないよ・・・」

久美は、我慢していた感情を押さえきれず、薫に近寄り抱きしめた。
離れたくない。
ただそれだけだった。

「・・・くみネェ・・」

薫も同じ気持ちだった。
抱きつく久美の身体を、力一杯抱きしめた。

「かおちゃんを愛してる・・大好きなの・・だからもう黙ってどこにも行かないで・・お願い・・」

「・・うん・・うん・・ごめんなさい・・」

ふたりとも泣きながら、強くだきしめ合った。
それだけで幸せが込み上げてくる。
温かなぬくもりを、もう無くさないようきつく抱き合った。

「・・くみネェ・・愛してる・・」

泣きながらキスを交わした。

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