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愛の嵐

第7章 遠方の嵐

相「潤、部屋使うね?」
松「・・あぁ。分かった」
相「翔ちゃん、こっち入って」

頷き後に続く
ガラッと扉をしめるとそこには2つのベッドがあった
苦しくなる胸を抑え雅紀と向き合う

相「翔ちゃんは変わらず俺の事好き?」
櫻「あぁ、好きだよ」
相「ニノと寝てたのに、それでも俺が好き?」
櫻「してしまった事は裏切りだよね。ごめん・・・それでも好きだ」

・・・不安になる沈黙

相「潤にキスされた俺でも好き?」
櫻「えっ・・・キスされた・の?」
相「ぅん・・ごめん。不意打ちでされた」
櫻「そっか・・・それでも雅紀が好きだ!雅紀は俺が好き?」
相「好きだよ?気持ちは変わってないよ」

どこか不安げに話す雅紀の考えが見えない

相「でもさ、近くに居すぎて依存してた事に気付いたんだ。今回離れてみて分かったよ」
櫻「何が分かったのか教えてくれる?」

ニッコリと笑いながら頷いた

相「怖かったんだ。数日離れるだけて死んじゃうかと思った。でもそれじゃダメなんだよね?他の誰かとも関わりを持たないと、どっちかが壊れてしまうよ」

まさか雅紀に言われるとは思ってもなかった

相「翔ちゃん!俺は翔ちゃんを愛してるよ!だから、二人で考えて行きたいんだ」
櫻「そうだね。雅紀の言う通りだよ。近過ぎて見えなくなってたのかもしれない」

そっと触れられた手は俺の知る体温
肌の柔らかさも細い指さえも知ってる
漸く触れた雅紀の温もりに涙が溢れた

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