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愛の嵐

第11章 宴舞の嵐

《松本side》
後ろから抱き締められている
ヤバい~!
緊張して体の力なんて抜けない
首元に当たる息
背中に感じる鼓動
雅紀は真面目に教えてくれてるのに、俺は煩悩でいっぱいだ!

どうにか力を抜くとしなやかに俺の体を誘導する
雅紀の動きとリンクするように
俺の体も柔らかく動く

あ、一つになったみたい

そう実感して呆けていると
雅紀はやっと今の状態に気付いた
離さないで欲しい!なんて言えない

名前を呼ばれて振り返る

突然キスをされた
驚いていると貪るように求められて
頭の中が真っ白になる
渡される唾液を飲み下し
柔らかい唇の感触に喜びを感じてしまう

まさき

不意に解放されて戸惑う

謝らないで、嬉しかったから

って、言えたら楽なんだけどなぁ
でも、せめて罪悪感を抱かないでほしいから、おどけて笑ってみせた

繋いだ手から雅紀の温もりを感じる

相「あのさ・・たまにキス・してもいい?」
松「え?」
相「嫌なら・・変な事言って「嫌じゃない!」」

言い終わる前に、謝られる前に言葉を遮った

松「嫌じゃないから。いいよ」

どんな意味かは分からない
意味なんて無いのかもしれない
それでも触れる喜びを知ってしまったから

松「キス・・しよう?」

雅紀は一瞬驚いて、フワリと笑う
ゆっくりと近づき甘いキスをした
今だけは胸の痛みに蓋をして

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