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愛の嵐

第29章 曇天×降雨=星空

ふわふわしてる
どっかでこの感じあったなぁ
ん~クッションはぁ?

香りを頼りに辿り着いた
掴んだ物に抱き付く

松「お、おわっ!」
ニ「ん~?」

強い香りに酔ってしまいそう
このまま溺れてもいいなぁ♪

松「寝ながらニヤけてる」

悪いかよ
俺は今猛烈に

ニ「しあわせ」

身体が何かに締め付けられる
あったかいなぁ
重いまぶたをゆっくりと開ける

ニ「えっ?」

目の前には素肌の胸
む・ね?
ま、まさか?
ギギギッと音がしそうに首を動かす

松「ん?起きた?」
ニ「にゃにぃ~?!」
松「え?猫?」
ニ「ちがっ、な、なんでぇ?」

上半身裸の松潤に抱き付いていた
慌てて自分の着衣を確認する
あ・・着てる
ちょっと残念・・いやいや、そうじゃないし

松「一人で慌ただしいけど、大丈夫か?」
ニ「だぁいじょぶ!」
松「ふふっ、そうか。ならいっか」

フワッと包み込まれる
心臓の鼓動が心地良い
早い鼓動が俺の鼓動と重なる
こんな事さえも幸せに思える

ニ「なぁ、潤」
松「ん?なんだ?」

グイッと身体を引き離す
松潤は俺のする事を否定しない素振りだ

ニ「す・・」
松「す?」
ニ「好きです。俺と・・付き合って下さい」
松「あ・・・はい」

勢いついでに言ってもいいかな?
はしたないって思われないかな?
でも、身体でも確認したい
俺が松潤のモノになったんだって

ニ「それで・・その」
松「なに?」

柔らかい微笑み
あ~、今すぐ欲しい
両手を伸ばし頬を挟む
奪うような口付けをした

松「んぅ?!んっ」
ニ「んんっ、ふっぅん」

チュッとリップ音を立てて離す
鼻がぶつかる距離で想いを伝える

ニ「俺の全てを・・潤のモノにして」
松「い、いいのか?」

瞼を閉じてYESの返事をする

松「後悔しない?」

再び瞼を閉じる
瞼を開けた時には松潤の瞳の色が変わっていた
あっ、もう逃げられない
松潤は意を決したように口を開いた

松「じゃあ、今すぐ俺のモノになって!」

首に抱き付いて『うん!』と言葉にする
抱き上げられベッドへと向かった

その夜、俺は松潤のモノになった
冷めない熱に魘されるように求め合った
繋がった喜びに涙が止まらなかった
優しく、本当に優しく俺は抱かれた

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