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愛の嵐

第31章 過去×未来=今

《大野時間》

相「はぁ、はぁ、はぁ」
大「はっ、あっ、はっ、ふぅ」

雅紀が覆い被さって重みを感じる
荒い息が背中にかかる
汗ばんだ身体なのに心地いい

相「智、大丈夫?」
大「へ?あっ、うん?」
相「ならいいんだけど、起きれる?」

起き上がり俺に手を差し伸べてくれる
それに応えようと動くと鈍痛が駆け抜けた

大「いっ、うぅっ」
相「あ~、やっぱり。動かなくていいから寝てて」

慌てて俺を横に寝かせる
そっと毛布が掛けられた

相「飲み物取ってくる。勝手に冷蔵庫あけるよ、いい?」
大「おねがい~」

スウェットを着ながら寝室を出て行く
こんなに痛かったのか
あの夏、雅紀はこの痛みに堪えて俺を受け入れてくれたんだ

大「惚れ直しちゃうって」
相「お待たせ~♪って、どうした?」
大「うぅん、何でもないよ」
相「そっ?お茶、飲ませてあげるね」

お茶を口に含んで口移される
少しずつ喉へ流し込む

大「んっ、んっく、っはぁ」
相「まだいる?」
大「大丈夫、ありがと」
相「欲しかったらいつでも言ってね」

欲しかったらいつでもいいの?

大「欲しい」
相「へ?今いらないって・・・」
大「雅紀が欲しい」
相「なっ・・何言って・・」
大「ダメ?」

真っ赤になってる
でも言っていいって言われたのに

相「今日はもうダメ!」
大「なんで?」
相「動けないのに何言ってんだよ!」
大「動けないけど、まだ痛いけど、いつでも雅紀が欲しい」

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