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愛の嵐

第32章 ぎゅう×ちゅう=愛河

松「お帰り」
櫻「あ、ただいま」

こんな匂いに包まれて
頭の中は淫らな事で一杯だから
まっすぐ潤を見れない

松「どうしたの?」
櫻「あっ・・・うぅん、大丈夫だよ」

全然大丈夫じゃない!
触れたいけど、触れたらヤバい
こんな事を考えてるのバレたくない

松「はい、翔。お茶飲みなよ」
櫻「ありがと・・あっ」

グラスを渡される時に指が触れてしまう
渡されたグラスを過剰な勢いで引く
こんな風にしたいんじゃないのに
意識し過ぎて変な態度しか出来ないよ

松「翔?」
櫻「・・・・・」
松「翔、どうしたんだよ」

こんなんじゃダメだ
引かれてもいい、ちゃんと言おう
持ったグラスをテーブルに置く
いたたまれなくて自分で自分を抱きしめてしまう

櫻「服が・・・潤の匂いだから・・抱かれてるみたいで・・・落ち着かっあっ」

最後まで言い終わる前に抱きしめられる
一瞬何が起きたのか分からなくて言葉が続かなかった

松「何でそんな事・・・言うなよ」
櫻「だって・・ごめん」
松「謝るなら俺だよ。もう、我慢出来ない」
櫻「えっ?じゅっんんっ」

深くキスされて続くはずの言葉は潤に飲み込まれた

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