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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第11章 日高の苦難

「お会計が1898円になります」

俺が払おうとすると背中で壁を作られ鞄から財布を取り出しお金を払う日高

コイツにはかなわないなと思った

さすがに鞄と買い物袋はキツイのか途中で日高が恥ずかしそうに

「ごめん‥先輩買い物袋持ってくれる?」

と言ってきた

鞄の方が重いのにコイツは‥

「いいよ鞄も」

鞄もと言いかけた時日高からこんな事を言われた

「先輩と買い物して食材買って、買った食材で先輩が作ってくれる♪贅沢だよな~♪ね?先輩」

ふと目の前に日高の顔が入ってきた

「バカかっ」

俺はそっぽ向いてしまった

アパートにつき買った食材を台所に並べていく日高

俺はきつく結ばれたネクタイの跡が気になりトイレに入って確認したらそれほど跡はついていなかった

「良かった‥‥」

トイレを出ると

「先輩手洗ってね」

と冷たい視線を投げかけられた


洗うけどつい‥

「俺はいいんだっ」

「え?じゃ今朝の玉子サンドもその前のハムエッグもバイ菌だらけ?」

嫌~!ムンクの叫びみたいな格好をする日高に笑ってしまった

それを見た日高がニコと安堵の微笑みを浮かべたのは知らなかった

「さぁ作るぞー!」

俺は安心して腕まくりをしてハンバーグ作りに取りかかった

日高は部屋で部屋着に着替えているようだった

「日高~?」

俺は別に用もないのに日高を呼び

「何?先輩?」

来た日高が不思議そうに待っている

「何でもない‥」

「変な先輩♪」

また部屋に戻って行ったと思ったらキッチンに戻ってきてフォークとナイフを鼻歌唄いながら取り出してテーブルに並べ始める

そんなにハンバーグが食べたかったのか?
作れないって言わなくて良かったと心の中で思った

「出来たぞ~♪」

「やったー♪」

走って取りに来た日高の顔はまるで無邪気にはじゃぐ子供みたい

日高か俺がどっちかが女だったら、きっと幸せな家庭が作れて目の前で無邪気にはじゃぐコイツみたいな子供がいてるんだろな‥


「いただきます♪」

「いただきます」

一口食べた日高が立ち上がってハンバーグ指差して

「うまい!!」

それを見て笑ってしまった自分がいる

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