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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第11章 日高の苦難

「先輩~?こっち来て~?」

洗い物をしていた俺にこっち来て~?と呼ぶ日高

手をタオルで拭いて
日高の元へ行くと

右手で左腕を引っ張られキスされた


「なっ何すんだよっ!!いきなりっ離せっバカっ!」

俺の左手は床につきその上から日高の右手がかぶさっていた

「先輩美味しかったよハンバーグ‥‥また‥‥‥また作ってくれる?」


嬉しい顔をした後一瞬ほんの一瞬だけ悲しい顔をするのは何故だ?


「作ってほしかったら離せって!!」


日高は離さなかった

《作ってくれる?》

俺は作ってほしかったら離せと言ったのにコイツは離さない‥


「お前‥」

じっと見つめてくる日高の寂しそうな視線に耐えられなくなってゆく

何でそんな目で俺を見つめる!
槍が刺さったかのように胸が痛い


「先輩何か隠してる?」

「え?」

俺は一瞬考えた

「別にねーよ‥」

「本当に?」

「ああ。本当だ」

「俺先輩見てたらわかるから」


そう言うと手を離した日高


ネクタイで括られた手首に少し触れた日高の手の熱が焦げ付くように感じて痛かった

「先輩~?」

また日高に呼ばれた

「なんなんだよっ!!お前は?!一回で済ませろよなっ!」

また日高の元に行くと

「今日俺風呂入れないから先輩は勝手にお湯入れてくれていいよ」

はぁ?
それだけの為に呼んだのか?

「わかったよったく」

俺がキッチンに行こうとすると日高がまた

「先輩~?」


うざい!
うざすぎる!
なんなんだよっ

「っ何!!!!」

キリっと睨んで返事すると



















「ありがとう」
って。














俺は‥













俺は‥















泣いた















日高の前で泣いてしまった














コイツの笑顔に救われている俺がいると思う



コイツが笑って




コイツが怒って





俺が悲しかったらコイツの笑顔がそこにあって








コイツが俺を必要として












コイツが‥











俺がお前に与えられる物って何だ‥‥

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