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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第45章 温泉旅行2日目

部屋に続く廊下を歩いていると鮫島が言ってきた

「けど本当に良かったな♪」

もうその話はいいだろ‥

「本当だね♪あのままあの子がどんどん奥に歩いて行ってたら行方不明になってかもだね?」


俺が見つけたんだ‥
俺が‥

俺が逃げなきゃ本当は‥

「なつめ君はあの子にとって命の恩人だな」

恩人じゃねー‥

恩人なんかじゃねー‥

「相ちゃん?」

食パン君はそんな皆の話をただ聞きながら俯いて歩いていた

「先輩♪警察の人が感謝状くれるってさ♪」

日高君が相川の肩をポン♪と叩いた

「感謝状!?すげーななっちゃん!♪」


感謝状なんかいらねーよっ!

「なつ兄感謝状嬉しくないの?」

俺は‥!

「どうしたんだ?なつめ君?」

だから‥俺はっ!

「先輩?」

「--------っ!」

急に立ち止まったかと思ったら拳を握りしめ先輩が叫んだ言葉に俺たちは何とも言えない気持ちになった

なつめ君‥

相川お前?

兄さん?!

食パン君がそこまで思っていたなんて思わなかった…

先輩‥俺‥

「なつめ君ちょっと。皆は先に部屋に行っててくれ」

小野寺さんが先輩の背中に手を当てて歩いて行こうとする

どこ行くんだろ‥

叫んでからも、ずっと俯いたままの先輩が気になった

かなり落ち込んでいた先輩

「小野寺さん‥俺も行っていいですか?」

「ああ。着いて来い」

本来なら嫌がる先輩が大人しく背中を押されて歩いて行く

そんな先輩を見てると俺までいたたまれない気持ちになっていく

ゲームセンターのベンチに座った3人

「何か飲むか?」

先輩を座らせた小野寺さんが小銭入れをポケットから取り出した

「俺はさっき飲んだから」

「オレンジジュース‥がいい‥」

先輩?

「わかった。待ってろ」

先輩がオレンジジュースって言ったから少し安心した

小野寺さんが紙パックのジュース手にして戻ってきた

「ほら」

先輩に渡されたオレンジジュース

「あり‥がとう‥」

ゆっくりストロー差してチュッと一口飲んだ先輩

小野寺さんもゆっくりベンチに腰掛けて話出した

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