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｢何？僕はなつ兄の事が好きって鮫島先輩の口から聞けたから満足だよ(笑)｣

｢違うだろ!!｣

無理して笑うなっ

｢何が違うのさ？好きなんでしょ？｣

｢今俺が好きなのは河辺だって言ってるだろ！｣

キョトンとした河辺の目

｢だから今俺が好きなのは河辺お前だ！｣

｢う‥うん‥｣

何これ‥
すごく胸がドキドキして苦しくなる

｢いつもお前の側にいたのは誰だ？｣

誰って‥

｢鮫島‥先輩？｣

｢最後の？はいらないけどまぁいい‥次お前の事誰よりも心配するのは誰だ？｣

それも‥

｢鮫島先輩‥｣

｢河辺が好きなのは誰だ？｣

そんな事決まってる！

｢鮫島先輩！｣

ニコッと笑った鮫島先輩が僕の頭撫でてくれた

｢僕からも聞いていい？｣

｢何だ？言ってみろ｣

俯いた河辺が質問を投げかけてきた

｢鮫島先輩の事誰よりも思っていたのは誰ですか？｣

｢過去形かよ?｣

｢あっじゃ現在進行形で‥｣

そんな事決まってるだろ？

｢そら河辺だな♪｣

！！！？

鮫島先輩が僕の名前を言ってくれた

俯いたまま口元が微かに緩んだ河辺が見えた

｢じゃ…鮫島先輩を愛しているのは誰？｣

愛している？

｢河辺‥か?｣

ムッとした顔を上げて睨んできたけど、その顔は半笑いで幸せがにじみ出ていた

｢最後の？はいらないけどね｣

｢お前それ俺が言ったｾﾘﾌだぞ(笑)｣

｢あははは(笑)そうだっけ？｣

｢そうだよ(笑)この野郎♪｣

ぼふんと押し倒された身体

‥‥‥‥。

‥‥‥‥。

｢河辺‥｣

ギｼｯとしなったベッドのスプリング音

僕の身体を包み込み首筋に顔を埋めた鮫島先輩が耳元で囁いた

｢愛してる｣

え？

｢今何て言ったの？!!｣

｢河辺？ちょっ‥｣

｢僕の顔見て言って‥｣

河辺の手によって真正面に向けられた俺の顔

恥ずかし過ぎて一生分の緊張をして

俺は言った。たった一言心からの『愛してる』

ほっぺたに添えられた手が首にまわり俺達はやっと真実の愛を手に入れる事が出来たんだ

｢着いてきてくれるか？｣

｢当たり前でしょ(笑)｣

ﾁｭｯ¨

鮫島先輩からｷｽをされ¨

僕達は遠回りをしたけれど
やっとお互いに分かり合い信じ合う事ができた

もう僕は疑ったりしない

鮫島先輩とどこまでも生きていく
それが例え地の果てでも僕は着いて行くからね