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車の窓を開けると涼しい風が入ってくる

｢橘さん？気持ちいいね♪｣

ちらっと彼を見ると太陽の光で眩しく光って見えた

けど彼の目には何も映っていないのだろう‥











｢海と～ちゃーく♪｣

｢わー♪｣

行ってもいい？♪って聞いてくるから行っていいよ♪って言うと

走り出した彼

俺は元気になってくれたんだと思った











砂浜を走る彼の姿がどんどん遠ざかっていく


｢日高君‥‥？｣


波打ち際ではしゃいでいるだけか？

｢あんまり向こう行くなよ｣

俺もゆっくり砂浜に歩こうとした時


｢おい!?戻ってこい!!｣


どんどん どんどん

海の中に消えていく彼がいた



マジかよっ?!


バシャバシャバシャバシャッ！

俺は急いで海に入り肩まで海に沈んだ彼を掴むと彼の目は死んでいた


｢しっかりしろよ！しっかりしてくれよ！｣

｢え？｣

と振り向く彼

自分のした行動が理解できていないようだった

｢あ‥橘さんずぶ濡れだ｣

突然笑顔になってはしゃぎ出す彼に俺は思わず抱きしめてしまった


ぎゅっと抱きしめると涙が込み上げてくる

何で俺が泣いてるんだ？


泣いている俺を悲しそうに抱きしめ返す彼がいた



砂浜に戻り砂浜で寝そべっていると彼が俺をじーっと見つめてくる

｢なに？｣

優しく聞くと

｢‥‥‥‥｣

黙る


隣で寝そべる彼の頭の下に腕をまわすと転がるように寄ってきた

何考えているのかわからなくなる