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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第20章 日高が退院した

俺は席を外しキッチンの奥で密かに涙が落ちつくまでタオルを顔に当てていた

ふわっ♪

え‥‥

いきなり抱きしめられた

「日高‥‥?」

タオル取って目と目が合った

げ!ナンパ野郎じゃん

「離せよっ!」

「日高君はずっと禁酒生活だったんだビールと言えば枝豆だろ?ただ、それだけの事だ気にするな」

そんな小さな小さな些細な事でも

笑顔で美味しい!と言われるのを何よりも楽しみにして作った手料理

「せんぱーい?橘さん?料理冷めちゃうよ?」

日高がそう言った

「すぐ行くよ♪」

ナンパ野郎が返事した

「あまり気にするなよ」

ポン♪と肩叩かれナンパ野郎は席に戻って行った

気にするなと言われても
どこか寂しくショックだった

「懐かしいな‥美味しい」

日高の声が聞こえた
俺が覗くと玉子サンドを食べていた

すごく嬉しかった
作って良かった‥と思えた


「日高君玉子口元ついてるよ‥」

え‥‥

近づいてくる唇

ゴツン!

「痛っ!」

「調子にのんじゃねー!ナンパ野郎!」

食パン君が帰ってきてしまったみたいだった

後少しだったのに‥

「先輩玉子サンドも唐揚げもポテトサラダも海鮮巻きも美味しいよ♪ありがとーな」

俺が手を加えた料理全てをいつの間にか食べていた日高


コイツなりに気を使ってんのかもな‥

そう思った


料理がほとんどなくなり

いよいよサプライズケーキ☆の登場!!

ケーキを冷蔵庫に取りに行く


「あ!電気消して」

ロウソクに火だけ先に点けてゆっくりゆっくり持って歩いていく


真っ暗になった部屋の向こうからオレンジ色の小さな幾つもの光がゆらゆら揺れながらこっちに向かってきた

「ケーキ?」

「電気つけるぞ!」

カチッ!

パッと明るくなった部屋

テーブルの真ん中に置かれてた手作りケーキ

「先輩‥これは‥」

いびつな形した一応丸いケーキ
苺が反対向きに転がったりもしていた

「甘い物好きなお前の為に作った‥(笑)退院本当におめでとう!」

笑いながら言う先輩
俺は俺は知っている
甘い物好きを理由に本当は俺を喜ばせたくて驚かしたくて頑張って一生懸命一生懸命作った初めてのケーキだって事

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