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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第33章 奇妙な生活が始まった

「何があった?」

「知らねーよ!!俺が知りてーよ」

食パン君が家に入って行く後ろ姿が淋しそうに見えた

「先お風呂入りなよ?」

「うるせー」


俺が部屋に入るとベッドに潜り込んで背を向けた日高がいた

「日高?風呂だって‥」

「‥‥‥」

いつまでそうしてるつもりだよっ返事ぐらいしろって!

「日高!風呂!」

俺が悪いのにキツイ言い方されてムっときた俺

「一人で入ってくればいいだろ‥」

はぁ?

「お前何言って」

コンコン♪

「早く入りなよ?」

「わかってるよ!‥日高後で来いよな…」

俺は日高を置いて風呂に向かった

これじゃまるで先輩みたいじゃん俺‥
けど素直に言えなかったんだ

鼻と鼻が当たった直後にあんな事言われて
恥ずかしすぎて言えなかったんだ‥

コンコン♪

「どうぞ?」

「橘さん‥」

日高君が部屋に入ってきた

「どうしたの?」

「うわっ♪何この部屋?和室?インテリアは橘さんコーデ?すげー♪」

部屋に入ってきたかと思うとあちこち見て廻る日高君

橘さんの部屋にはいつの間にか小さな丸い金魚鉢に一匹の赤い出目金が泳いでいて大きな窓硝子にはすだれとかがかかっていたり後色々飾られていた

「雑誌の部屋みたい‥」

感心していると橘さんが椅子から立ち上がってもう一つの扉に手をかけた

「こっちには洋室もあるよ(笑)」

マジ!?すげー!?

ガラッと開けられた洋室

ベッドには布団が綺麗にかけられていた
「橘さんって几帳面?」

「几帳面って程でもないけどね(笑)話‥あったんじゃないの?」

あっそうだった!

橘さんが畳の上に座ったから俺も座った

「橘さん?俺先輩とまた喧嘩してしまった」

「みたいだね(笑)」

大人な顔して話を聞いてくれる橘さん

「何があったの?」

言ったら、きっと笑われる‥

「それが‥」

ちらっと橘さんを見たらニコっと笑ってくれた

「あの時‥先輩の鼻と俺の鼻が当たって‥」

「あの時?」


「ソフトクリーム舐めてた時!」

あ~あの時‥
真っ赤になった日高君の顔‥

「それで?」

俯いた日高君がまた話し始めた

「あの時‥俺すげー恥ずかしくて‥その時橘さんが話しかけてきたじゃん?仲良いのはいい事だけどって余計恥ずかしくなってさ‥別にそんなんじゃない!って心にもない事言っちゃって‥」

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