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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第33章 奇妙な生活が始まった

車を走らせていると寝息が聞こえ始めた
ふと見ると彼と彼の胸元で眠っている子犬

無防備に寝やがって‥
俺を見ても微動だにしなかった彼

根性座ってんな‥

「頭その坊主どうする気で?」

「お前は黙って屋敷に向かえ」

俺は沢木組の幹部

家を飛び出した俺をオジキが拾ってくれ
ここまで育て上げてくれた

詳しくはわからないが似たような境遇のコイツをほっておける訳がなかった

ブロローン♪キーィ‥
屋敷に着いた車

「おい‥起きろ‥」

スースーまだ眠っている彼の胸元の子犬が目を覚ました

「主人を起こしてやってくれないか?」

通じるはずもない子犬に優しくそう言うとペロペロ彼のほっぺたを舐めだした子犬

「ん~‥先‥輩?」

「寝ぼけてないでさっさと来い」

小野寺さんが車から降りて歩いていく

「え‥ここどこ?ちょっと待ってくださいっ」

慌てて車から降りて小野寺さんの後ろを追おうとした時

ワン♪ワン♪

あっそうだった子犬

子犬は後部座席でしっぽ振って抱っこされるのを待っていた

「おいで♪」

ワン♪

ダウンジャケットの前を開けたら入ってきた子犬

玄関の前まで来たら小野寺さんが玄関の引き戸を開けた

「すご!?」

中は廊下がドーンと突き抜けで壺や骨董品が並べられていた

「入れ‥先に風呂だな…」

靴を脱ぐとドタバタドタバタ走ってくる足音が聞こえた

「頭お帰りなせー。その子は?」

頭?頭って‥

廊下を歩けるように避けてずらっと並んだ見るからにチンピラヤクザ系の強簿手の顔

「オジキは?先に風呂に案内してやってくれ」
「へいっ!」

一同小野寺さんに頭下げてその後ろを緊張ぎみに歩く俺

風呂場に案内されて入ったお風呂

お風呂には竹林が作られていて純和風の浴槽は檜で作られていた

「ワンコ♪洗ってやるからここに座ってじっとしてろよ♪」

ジャー♪ジャー♪

俺は足を閉じて太ももに子犬を乗せて洗い出した時ガラッと開いた風呂の扉

「おー♪洗ってやってるのか?」

誰この人?

グーッヴー!

子犬がうなり声をあげた

「おいおい‥俺は秀一の兄弟分だぞ?」

「兄弟分?」

俺の横に座った兄弟分と言う人が続けて話だした

「俺は鴨倉甚一宜しくなワンコとえ‥と‥」

「日高一樹です」

「一樹さん宜しく(笑)」

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