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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第34章 白先輩と俺と小野寺さんに鴨倉さん

「何言うてはるんどすか?たまにこうして元気なお顔見せに来てくれはるだけで十分どす」

右手を手招きするように笑顔で一回前に振り下ろした女性

「ここ京都?」

一樹が不意に変な事を口にした

「京都??面白い方どすな~ぁここは東京のど真ん中どす(笑)今日はゆっくり羽根伸ばして行っておくれやす♪」

軽く会釈して襖の戸を閉めた女性

「京都な訳がないだろ」

秀一に言われてヘコんでしまった一樹さん

「けど間違えても仕方ないだろ(笑)なんせ女将さんだけ京都で方言だしな」

鴨倉さんが俺のフォローしてくれた

小野寺さんとは違って俺に優しい鴨倉さん

「お待たせしました」

また襖の戸が開かれ着物を着た女性達がお膳を運んでくれる中白先輩の前にもちゃんとお膳を置いてくれた

「ごゆっくり」

「小野寺さん?」

「犬用だ安心しろ」

たった一言そう言うと箸を持った小野寺さん

「白先輩も食べていいんだよ♪」


ペロペロお皿を舐めだした白先輩

「美味しい?」

「美味しいに決まってるだろ食べてから言え」

え‥あっ俺失礼な事言ってしまった

小野寺さん機嫌悪くしたよな‥

湯気がたつお椀の中の白い物体に箸を入れるとフワフワしていた

何だろコレ?

パクッ‥

「!!!?」

一樹さんが目を見開いて口角が上がった
秀一もニコリと微笑んでいる

一樹さん見て笑ってやれよ‥前見て笑っても意味ねーだろが

「一樹さんどうだ?旨いだろ?♪素材は全て京都の物を使ってるこだわりの料亭だ(笑)」

すごく美味しくてびっくりした俺

花びらの形したお膳に小さな小鉢が幾つもの並んである

「次どれしようかな♪?」

俺が箸を持ったまま選んでいると

「迷い箸!!」

小野寺さんに怒られた俺

「いいじゃねーか?固い事言うな」

「作法を知らないと恥かくのはコイツだ」

坦々と言って小鉢を持って小さく切って口に運ぶ小野寺さん
真似しないとっ

俺も小鉢持った時

ガシャーン♪
手が滑って落としてしまった

「あっごめんなさい!」

料亭初めてで緊張してるのに余計緊張させてどうするんだ‥
「一樹さん大丈夫だから(笑)」

鴨倉さんがパンパン♪と手を叩いたら襖が開いた

「お絞り持ってきてくれ」

「かしこまりました」
会釈してお絞り取りに行く女性

すごいな手叩いただけで来たよ‥

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