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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第35章 先輩‥ごめんね‥

俺はオヤジの手首を後ろに捻りあげて秀一のいる部屋に入った

「一樹を頼む」

「あーわかった。ほら!オヤジアンタは沢木組の頭と話合うんだなっ」

部屋の中に放り投げた

沢木組!?頭!?

「ひぃーっ!!」

「待て。どこ行くんだ?」

「たっ助けてくれっ!!何でもするから命だけはっ」

命だけは?

「何でもするんだな?」

「何でもするっ!!何でもするっから助けてくれ!!」

先生とやらの首に店から持ち出した割り箸の先を突き当てた
ナッナイフ!こっ殺されるっ!!

「じゃ‥5億用意してもらおうか?」

「5億だと!?そんな金どこにあると言うんだね!?」

割り箸の先を首に食い込ませた俺

「病院経営しているらしいな。随分はぶりがいいみたいだしな?5億ぐらいアンタの名誉と病院存続の為なら痛くない金額だと思うがな‥」

「どうしてそれをっ」

チクっと刺さったナイフの刃先

「わっわかった!わかったから命だけは助けてくれっ!!」

スッと割り箸をコートのポケットにしまうと先生とやらが金庫のダイヤルを回し始めた

「5億‥だなっ」

「ああ。5億だ」

スラスラっと小切手を書いて俺に渡した

「これで用はないだろっ?!帰りたまえっ」

「‥次手出したら命はないと思え。わかったな?」

「わっわかった。わかったから!」

黒いロングコートの男は睨みをきかせコツコツと足音鳴らしてそう言い残して消えて行った



車に戻ると一樹が後部座席の甚一に抱きしめられて眠っていた

「悪かったな‥」

秀一が戻ってきたから一樹さんを秀一に渡し助手席に移って走り出した車


「高場‥一樹のマンションまで向かってくれ」

「へっへい!」

一樹‥お前何してるんだ‥

フラフラ着いて行きやがって‥

「甚一‥明日この小切手を現金に替えてきてくれ」

「わかった」

渡された小切手を見た俺

ん?桁が‥‥!!!?

イチ‥ジュウ‥ヒャク‥センマン‥ごっ5億!!!?

「5億って秀一?!」

「半分は一樹の取り分だ‥渡してやってくれ」

「わっ‥わかった」


ヴオン♪
一樹のマンションに着いた車

車のライトがエントランスを照らす

エントランスの前の階段で座っていた人物

「‥‥‥。」

車を降りて近くに行くと

なつめ君?

エントランス前の階段で小さく屈んで座っていた

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