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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第9章 かわいいコイツ

―ズンズンッズン!

―ギャー!!ゾンビが!

―後ろ!?ギャー‥


日高が選んだ映画はホラー映画だった


《コイツ‥アホか普通恋愛物だろが》

日高の方を見ると顔をひきつらせながら映画に釘付けだった

―助けてギャー?!


ぎゅっ!

「わっ!!」

日高がいきなり手握ってきたからびっくりした

《怖いなら選ぶなよ‥》

映画が終わると俺の手は日高の汗でべっとりだった


「先輩どこ行きます?何か見たい物とかない?」

「そうだな‥」

ショッピングモール内を歩きながら考えていると

「ああ!」

何だよっ

「先輩ここ入りましょう♪」

腕引っ張られて入った店は雑貨店だった

《コイツ雑貨とか興味あったんだ‥》

そう思っていると日高が店の奥に入って行った

俺は入り口に飾ってある不気味なマスクやらショウケースの腕時計なんかを見てから店に入った

「日高はどこだ?」

店内をぐるっと回ると日高が一カ所でじっと何かを見ていた

「何見てんだ?」

俺が覗くと隠しやがった

「レジ行ってくっから先輩先出て待ってて」

言われるがまま店の外で待っていると何も持たずに日高が出てきた

「え?お前買ったんじゃないの?」

いいっていいって言いながら歩き出す日高

「ちょっ待てよ」

ショッピングモールを出たら外はもう暗かった

日高が見た映画の感想なんかを話してる時

「そんでさーあの時ゾンビがさ」

プップー♪

俺は音のなった方に目をやった

こっちに手を振っている?



「日高悪い。ちょっとごめん」

え?先輩‥?

先輩は俺らが歩いていた反対側の車線まで走っていき

何やら赤い車の男と話していた

その様子をずっと見ていると

親しい間柄なのはわかった

先輩すげー笑顔で話してた

俺にもそんな笑顔見せてくれてたっけ?

先輩の首にその男の腕がまわったと思ったら







先輩が









その男と














キスをした






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