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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第41章 小野寺さんと橘さんと俺と先輩

「こっち見るな!あっち向いてろ!」

「あっちってどっち?」

「どこでもいいから!とにかく聞けよ!」

ごくっと生唾飲んでまっすぐじっとした日高

「その‥自分でわかるんだよ‥」

「何が?」

「だから見るなって!最後まで聞けよ!」

ズボンをぎゅっと握った先輩

「なんだよ?」

「だから‥その日高にさわっ触られるだけで‥その‥‥。後ろが‥」

「後ろ?」

「だからその‥‥‥。後ろが‥後ろが何も‥しなくても大丈夫‥なぐらいに‥感じてしまうっ」

言えた!

「それで?」

は?!まだ言わす気か?

「だからっ」

俺は日高を睨みつけた
なのに‥コイツは‥

「俺‥嬉しいよ」

「嬉しいってなんだよ‥」

「俺の事愛してくれてるからでしょ?俺を求めてくれてる証拠だよ」

「証拠だよって‥俺の言いたい事は違うっ」

「何が違うの?先輩も俺の事愛してくれているから何もしなくてもウズウズ感じちゃうんだろ?」

ウズウズするのは確かであって
おかしいんじゃないかって悩んでて‥
けどそれじゃ‥まるでまるで女みてーじゃん!
そうだ!!女みてーなんだ

「先輩も俺を感じてるんだよ♪」

ぎゅっと俺を抱きしめたコイツ

「俺は女じゃねーっ!女じゃないのに女みてーに触られただけで後ろがっ」

もう言わすなっ

「先輩‥かわいいクス」

「わっ笑うなっ!こんなの変だっ」

「どうして?そんなにトロけるぐらい感じてくれて、求めてくれて嬉しい俺の気持ちは無視?」

「求めてない!」

そうじゃなくって‥。

求めてない‥か‥

日高がふーっとため息ついて肩掴み直して言った

「じゃ~さ!俺が女役する!!」

「えっ」

びっくりして日高の顔を見た

ニコッと笑顔を俺に向けたコイツ

「俺が女役したら何の問題もない訳だろ?俺先輩とだったらどっちでもいいよ」

どっちでもいいって‥お前‥

頭クシャクシャっとされた俺

「一度試してみようよ♪ね?そしたら先輩の中のわだかまりがすっきりするんじゃないかな?」

「‥‥‥‥」

先輩は本気で恋をした事がないんだ

だから求めてしまう気持ちが時々わからなくなる
ずいぶん前にも話し合ったけど

不安に感じた事を素直に話してくれた事がすごくすごく本当に嬉しかった

前までの先輩ならずっと隠していた事だと思う

俺は先輩とだったらどっちでもいいんだよ

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