テキストサイズ

。+゚僕は君に恋をした。+゚

第44章 思い出

「意地でも言うもんかっ!」

こんな事で意地張るな
男ならもっと他で張る意地があるだろ!

「早く言え!小野寺さんだ!」

むぎゅーっと抓ってくる背高ノッポの指が痛い!

「痛いっ!」

「痛いなら言え(笑)」

笑った顔が悪魔に見える

「なつ兄見て♪見て♪」

河辺が指をチラツかせて近づいてきた

むぎゅーっ!

「痛い!痛いって!」

泣きそうになってくるほっぺたの痛み

「早く言え!」

言わねーってんだろっ!

「見て♪見て♪鮫島先輩がくれたんだよ♪」

そんな事より背高ノッポを止めさせろっ

「河辺君それ‥」

「鮫島先輩がくれたんだ♪」

一瞬緩んだ背高ノッポの指から逃れた俺

あーマジ痛かった‥

ほっぺたさすった時見えた河辺の指輪

「鮫島も買ったのか?(笑)」

「ああ‥奮発したけどな」

奮発?

「たった1000円でか?(笑)」

1000円?

「だから値段じゃないって言ってるだろ先輩!?」

ふ~んって顔して向こうに行こうとした先輩

鮫島はケチくさいヤツだな1000円で奮発したとか(笑)

「なっちゃん?1000円って何の事だ?」

えっ!!

鮫島今何て言った?土産物売り場で買ったんじゃないのか?!

「えっ?えっ?えーっ!!」

相川が戻って来て河辺の指輪見て俺を見てきた

「何だお前?」

何だって鮫島お前が何だ!?

「嘘‥だろ」

「河辺と同じ事言うなよ‥ヘコむだろ‥」

俺だって決める時は決める男なんだよ!

「俺がヘコむわ‥」

「何の事だよ?」

相川が肩落としてまたトボトボ歩いて行く

「だから先輩値段じゃないって♪ね?」

日高君が相川の背中押して宥めながら一緒に歩いて行った

何の事だ?

橘さんと小野寺さんと顔を合わせた俺

「何の」

「いや‥聞かない方がいい」

と言うか橘さんに本物を買ってあげれていない俺の口からは言えない

河辺を見たらキャッキャ言いながらはしゃいでいた

‥‥…

好きな河辺を何故かいつも不安がらせてしまう

相川が原因なんだろうけどただの友達だ

けど俺にとっては友達以上の大切な友達

だから俺が相川を大切に思う気持ちは変えられない

大切に思うけど河辺を好きな気持ちは別物だ

指輪を渡したら不安を取り除けると思って貯金叩いて買った指輪

けど【真実の愛】はそれじゃなかった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ