
For BL lover ・短編集:)
第1章 1・家庭教師
だから・・・せめてかまってほしくて、
俺はまた反抗してしまう
「おい、優斗。お前宿題終わってねーだろ。何してた昨日!勉強したのかよ!!」
「やったよ!難しかったんだろ!!お前がバカみてーに宿題だすから・・・」
そう言ってハッとする
やべ言い過ぎた・・
そう思ったのに、綾斗は俺の後ろに立ったまま
俺の頭に手を置いてテキストをめくった
「どれ?どれがわかんなかった?」
「え、・・・えと、・・」
っ、触るな・・!!!
もう、心臓がうるせぇ
「わかんねーとこもわかんねーの?本気で馬鹿だな。じゃ、これ解いて。」
「え、あぁ。」
っー・・・!!!
触るなよ・・・
も、俺泣きそう
っーか、頭に手を置かれてるだけなのに
綾斗の息づかいとか、綾斗の匂いがして
も、本当に好き過ぎて溢れ出しちゃいそーなんだって
「優斗。お前、喧嘩売ってる?なんでこんな問題もわかんねー。俺のことからかってんのか?」
「はぁ!?迷ってただけだろ!!もーいいよ!家庭教師なんかすんな!!教え方がわりーんだろ!!あっち行け!!!」
「・・・お前まじで言ってんの?」
あ、やだ・・・
そんなこと思ってない
思ってないのに
「あっちいけって!!!」
も、最悪・・・
あっそ、っとプイと出て行く綾斗を横目に見ながら俺は机に突っ伏した
お前が頭なんか・・・触るからだろ・・
優しくしたり冷たくしたり
も、俺のこと掻き回さないで・・・!!
俺、もう、決壊しそーなんだよ・・・
パタンと
扉を閉め俺はため息をついていた
いつからあんなクソガキになったかねぇ
昔は綾にぃ、綾にぃって俺から離れなかったのに
あんなに俺のこと好きだったくせに
最近は口開けば文句ばっか
俺はなー、今やってる他のアルバイト減らしてお前に付き合ってんだぞ。
いい加減にしろよ。
ったく・・・
