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俺の運命の相手が、男だった件について。

第1章 ありえない運命だった件について。

「えっと……その…

信じて…くれますか…?」

「…っ?」

身構えたは良いが、出された言葉は以外なモノで呆気に取られる。

さっきまでは、淡々とした中にも自信が見え隠れしていたが、今のこの人からは全くそれを感じない。

「私も、この仕事をしてから…

いえ、その前から色々な人を占って来ましたが…

このような事は初めてで……

ただ、混乱してしまって……」

「…信じますよ。」

不安気にうつむく女の人に、力強く言った。

「え…」

俺の言葉にパッと顔を上げてこちらを見つめる女の人。

その目を真っ直ぐと見据えて、もう一度ゆっくりと口を開く。

「信じます…。」

部屋にピリピリとした緊張感が走る。

"信じる"とは言ったものの、何だか少し違う気がする。

どちらかと言えば、"信じるしかない"のだ。

ついさっき、あんなモノを見せられた今、俺にこの人を"信じない"ということはできる訳がないのだから。

「……信じて…くださると言うなら…
私も真実を話すまでです。

…ありがとう。」

どうやら決心がついたらしく、女の人は自分を落ち着けるように、ゆっくりと息を吸い口を開いた。

本来なら、こちらが緊張して和らげてもらう側のはずが妙な事になった。

等と少し可笑しく思えたのも束の間、女の人が発した言葉を聞いた瞬間─

そんな余裕は一瞬にして吹き飛んだ。

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